14個の君の物語<短編集>

傘持ってないなら迎えに行った方がいいか

そんなことを考えて顔をタオルで拭いていればドアの開閉音が聞こえた
帰って来たのかと顔を覗かせればついさっきまで思い浮かべたあいつがいた

「あっ!!タオル貸して」
「持って行ってなかったのか?」

肩にかけていたタオルで頭を拭いてやる

「入れたつもりだったんだけど…」
「……コンビニ寄りゃ良かったのに」
「えへへ。

近いから良いかなって」

< 50 / 86 >

この作品をシェア

pagetop