私の恋人は同居中の従兄!?
1st love♡
【Side 恋歌】



シャッ。





「瑠架、もう朝だよ。起きろ~」





私、真城(マシロ)恋歌は兄の部屋のカーテンを開けながら声をかけた。
 


でも、瑠架がなかなかベッドから起き上がる気配はない。




「ほら、遅刻するよ。あの担任、グチグチうるさいんだから」





瑠架の腕を引っ張って、無理矢理起き上がらせながら、私は言った。





「もぉ、瑠ー…ひゃあっ!」





言い終わる前に、私は自分で掴んでいた瑠架の腕で引っ張られ、そのまま瑠架に押し倒され
てしまった。
 


瑠架は、今にも眠くて閉じてしまいそうな目を擦りながら、ただ私をじっと見つめる。



綺麗な色の瞳。



すらっとした鼻元。
 


整った唇。
 


そんな兄が、やっと口を開いた。




「恋歌~。健康な高2の男子の部屋に堂々と入ってくるなんて、俺が何もしないとでも思ってるの?今、俺たちはふたりっきりなんだよ?」





そう。私たちの両親は今、海外に住んでいるのです。


私たちは英語もろくに話せれないし、今の友達とも離れたくなかったから、ふたりで日本に
残ったってワケ。





「瑠架が起きないから悪いんでしょ」

 



そう言うと、瑠架が顔を近づけてきた。そしてそのまま、私たちは唇と唇を重ね合わせた。

 
 










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