あの日の君へ。
*第10話*
次の日。
あたしは、昨日のことを
誠に聞くことを決心した。
少し怖いけど、
そうしなきゃ 心は落ち着かない
「誠・・・。」
「・・・あれ、鈴! どうした?」
「・・・話があるの。」
あたしは、誠が部活が終わるのを待って
校門に呼び出した。
今なら、一通りも少ない。
「鈴? 話って・・・」
「・・・あのさ」
あたしは小さく口を開いた。
どうしよう、
怖くて聞けない・・・
でも 聞かなきゃ
昨日どうして女の子といたのか。
「昨日、誠 どこにいた?」
「・・・え?」
誠は少しうろたえたように
苦笑いを浮かべた。
まさか、まさかね。
「・・・昨日は一日中家にいたけど」
え
何、言ってるの?
昨日女の子といたじゃん。
指輪見てたじゃん。
なんで嘘つくの?
何かやましいことがあるから?
浮気・・・してたから?
聞きたいことがたくさんあるけど、
声が震えて・・・
「・・・き」
「え?」
「・・・嘘つき。」