あの日の君へ。
*第12話*
走り迫る大型トラック。
あたしはまだまだ気づかない
無我夢中で走り続ける。
「っ・・・鈴!!!」
誠の声でやっと気がついた
・・・ひかれるっ!!
ぎゅっと目をつむったら、
大きな衝撃で跳ね飛ばされた。
でも、ぶつかってきたのは
トラックじゃなくて・・・
・・・誠?
「っ誠・・・!!!」
振り向いた時にはもう遅くて。
その時あたしは思ったんだ
あんなこと言わなきゃよかった
もっと話合えばよかった
いくら思っても、もう遅いんだ。
「大っ嫌い」という最低な言葉を最後に
中2の夏、あたしは
この世で一番大切な人を亡くしました