しーくれっと!
「何だろ、…良い予感はしないなぁ…」
とか言いつつ、歩む足は止めない、
早く帰りたいし、…何より。
「…どうみても絡まれてるよね、あれ」
性分なのだろうか。
何故か私は、こういうのを無視できないのだー…。
「…ー聞いてんのか!!」
「はぁ…、ぇと…。ごめんなさい」
「ごめんじゃねぇんだよ!…てめぇどこ見て歩いてんだコラァ!!」
大分酔っぱらっているらしいサラリーマンと、帽子を目深に被った20代前半くらいの青年がそこにはいた。
私はコンビニの袋に手を伸ばして、ジュースを抜き取り上下に激しく降りながら二人に向かって歩いていった。
二人まであと数メートルというところで、青年が私の姿に気づいて顔をあげた。
それに気づいたサラリーマンも、私の方に顔を向ける。