桜の木の下で【短編】
はじめはビックリしていたあの人も、次の日からは返事をしてくれるようになったの

そんな日が続いて、、、

ある日、朝から雨が降っていた。

いつもの私なら傘をさして自転車に乗るんだけど
その日は何となく「バスに乗ろう」って思ったの。

私、普段からバスなんて全然乗らないから、入口付近でちょっと戸惑ってたら
あの人が奥の席に居て、私を見つけ自分の座ってる隣をポンポンって
たたいて空いてるよって教えてくれたの。

私は知ってる人が居たっていう安心感で、不安だった表情から笑みがこぼれたのを自分でも気がついた。
< 12 / 37 >

この作品をシェア

pagetop