明日があるまで
だって、この部屋に加奈の上の服だけでも20~30ぐらいあるのに。
これ以上あるって・・・。
加奈はお嬢様!?
あ。そうだった。
加奈はあんま知られてないけど不動産会社の社長令嬢。
「ねぇー優那。そこに突っ立ってないで考えてよー!」
「あ。うん。ごめん。でも、加奈自分で考えたらいいじゃん。私の意見なんて入れたらダメになるよ??」
「え?優那だから来たんじゃん。優那の服、クラスの女の子みんな参考にしてるんだよー?」
「うそっ!!」
「嘘じゃないよ。」
「だって私、モデルでもないよ??」
「でもかわいいから・・・。ねぇ。これどう思う?」
「んーそれなら、こっちの方が・・・。」
「わぁ!ほんとだ。」

「てか。加奈なんで今日こんなに早いの??」
「あー。今日ね生徒総会で、早く終わったから。」
「ふ~ん。そうなんだ。」
「あ。さっきの続きだけどさ。」
「ん?さっき??」
「颯太くん。」
「えっ。あ。うん・・・。」
さっきまで、朝倉くんだったのに、急に颯太くんになったからちょっとびっくりした。
「おかしんだよね・・・。」
おかしい・・・?
まぁ、急に子どもっぽくなったり冷たくなるからなぁ。うん。おかしいかも。
「颯太くんのさ携帯。誰も知らないんだよ??」
ん?携帯?
「どうゆうこと・・・??」
「メアド。誰も知らないんだって。」
あれ?私知ってる・・・。
「ほら近藤くんさ、颯太くんの近くに住んでるじゃん??」
私が調べなくても加奈何でも知ってるね・・・。
なんて感心してる暇もなくしゃべり続ける加奈の声に耳を傾ける。
「その近藤君も知らないんだって。(用事があれば家に行くから教える必要なくない?)って言われたらしい。」
そんな、身近な人も知らないのに私は知ってていいのかな??


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