明日があるまで
✳出会い✳

#怪しい・・・

「ねね。優那!あの人かっこよくない・・・?」

あれ?めずらしいな。
加奈からスキになるなんて滅多にないのに。

「優那?聞いてる?」
「あ。うん。で、誰のこと?」
加奈を引き立てるために私も知っとかないとだめなんだ。
「えっとねぇ・・・。ほらっ。そこの人!」

昼休みに関わらずサッカー部はずっとサッカーをしてる。
それを2階の私たちの教室から見るのが私たちの習慣。
自然と加奈が差す人をサッカー部のなかから探してしまう。

「え?どれ?」
「ほらっ木の陰に座ってる人!!」
座ってる・・・?
「サッカー部じゃないの??」
「えぇ!?サッカー部?無理だよー。あんな汗臭い人たち。」

それ・・・本心?
今まで付き合ってる人みんなサッカー部ですけど?

もう一度グランドに目を向けた。

---バチッ

え・・・。
「ひゃぁっ!こっち見てるよね!?」
隣で加奈が騒ぎ始めた。
目・・・合ってますよね・・・?

---チッ

え・・・。
今…舌打ちされた?

意味わかんない。
私だって目合いたくなかったよ!!!

「優那?見た!?太陽かなぁ?しかめっ面だったけどかっこよかったよね!?」

いゃ・・・それ・・・睨まれてただけじゃ・・・。






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