明日があるまで
「・・・身体。」
やっぱり。
「あぁ。これが最後かもな。」
「えぇ!?」
「ちょっ。おまっ」
電車の中で急に大声出したもんだからまわりの人が見てくる。
「すいません。お前も謝れよ。」
「ぁ。すいません。」
「ったく。電車の中では静かにするって習わなかったのか?」
「あぁ・・・。てか。どこで習うんだよ?」
「ぁ。自然に?」
「自然って。俺に自然がないのは知ってるだろ?電車も高校通学で初めて乗ったし。」
「ごめん。」
「まぁ謝らなくても。親が違うってだけだし。お前のほうが苦労してるだろ?」
「俺?苦労かぁ・・・。」
「してないの?」
「逆にどう見えてる?」
「ほんとはめちゃくちゃ苦労してるのに知らない人が見たら。めんどくせぇ奴。」
「ふっ。なんだよそれ?じゃぁ。苦労してないように見えるんだ。」
「あぁ。まわりが迷惑してる感じ?」
さっきからこいつ俺になんかあるのか?
「お前・・・。なんだよそれ。まぁ。苦労してるように見えるよりいいな。」
「だな。なぁお前ほんとに・・・」
しつこいやつだなぁ。
「大丈夫だって。ほら着いたぞ。」


~加奈side~
「ふはぁ――――。」
水族館について隣にいる優那見ると大きく手を伸ばしていた。
「やっぱり。外の空気はいいわぁ!」
ふふっ
「なに?」
「いや。優那みてたらがんばれるわ。」
「ほんとぉー??まぁ。頑張ってよねっ!」
「うん。」
今日は。朝倉君。
朝倉颯太くんに告白します。
過去を振り返っても。
こんなに頑張って恋してるのは初めて。
今までは。恋なんて簡単だったからね。






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