片想いデビュー【完】
むっ…どう意味だ…
私は、ギロリとため息をつく京を睨んでやった。
その後、私たちは、店員から商品を受け取り携帯ショップを後にする。
帰りぎわに、店員さんからこっそり、
『彼氏さん、カッコいいですね〜うらやましいです!』
と、言われたことは京には黙っておいた。
…後々、嫌味を言われそうだ。
――――
『…じゃあ、今日は、ありがとう…携帯も助かりました』
『あ〜、気にすんな?オレも悪かったし…』
私たちは、その言葉を最後に手を振って別れた。
少しさみしい気持ちになりながらも私は、家路に着く。
けど…この時の私は、まだ気付いていなかった。
この出会いが…本当の運命の出会いだなんて…。