片想いデビュー【完】
『は?』
私は、呆れたように利沙を見つめる。
…いやいや、ないから!
『え?だってさ、いつもの千里ならもう好きになってもおかしくないじゃない?この前、好きになった人の理由なんて、目が合ったっていうだけだったじゃん?』
…言われてみれば…
う〜ん?と考え込む私を利沙は、ジーッと見つめていた。
『…京のことは、好きとかと違うかな…?確かにいい人だとは思ったけどさ』
私がそう言った時だった。
キャー、キャー
廊下のほうで、女子たちの黄色い声が聞こえてきたのは…。