片想いデビュー【完】
ふん…利沙のバカ〜
私より陽くんのほうが大事なんだ…
ちらりと恨みがましく利沙を見ると、案の定利沙は、呆れたような表情を浮かべて私を見ていた。
『はぁ……陽…ゴメン…今日ちょっと千里と話しておかなきゃいけないことがあったわ…遅くなるとおもうから先に帰ってて…』
ため息をつきながら利沙は、名残惜しそうに陽くんに笑いかけている。
『!!うわ〜ん!利沙〜大好き〜!!』
『ちょっと、千里!暑苦しいってば!』
焦ったような利沙の声もお構い無しに私は、利沙に抱きついた。
持つべきものは…友達!