片想いデビュー【完】
*告白と片思い
*告白と片思い
…うそ…
私は、驚きのあまり言葉を失う。
『千里ちゃん、オレと付き合ってよ…京の代わりにでもいいから…』
真央くんが…私のことを…好き?
正直、真央くんからの告白は素直に嬉しかった。
けど…
『ゴメン、真央くん…私…真央くんを傷つけたくないの…真央くんのこと大事だと思ってるよ…だから、京の代わりになんかできない。真央くんは、真央くんなんだからね?…私なんかのために傷つかないで…』
私は、うつむきながらそう言った。
『…千里ちゃん、オレは、千里ちゃんを支えてあげたいと思ってる…オレは、なんにも傷ついたりしない。だって…これはオレが望んだことなんだ』
そう言って、真央くんは、
優しく私を抱き締めた。
『1人で傷つかないで…』
真央くんのそんな優しい言葉に胸がキューとなる。
ツーッ
真央くんの腕の中が安心できたから?いつの間にか……涙が頬をつたっていた。