【短編】隣にいる君が
ケンちゃん
俺んち~?とか言いながらも、
歩く方向はケンちゃんの家に向かっている。
お酒を販売しているコンビニで、
お弁当とスナック類、焼酎、安いワインなどを買う。
缶ビールを手に取ろうとしたら、
それはあるから、と言われ棚に戻す。
コンビニから歩いて程なくといったところにケンちゃんが住むアパートはあった。
普通の、学生が住むような木造モルタルの2階建てアパート。
新しくも古くもなさそうなところで、そこの1階の角部屋に通される。
玄関の中にMTBを入れるのは、以前盗まれたかららしい。
「散らかっているけど」と言ってる割には・・・
まぁ男の子の部屋ならこんなもんだろう。
散乱している雑誌をまとめて、横にやり、床に足を投げ出して座った。
コタツ兼座卓のテーブルの上には
レポート類やガスや電気の領収書が置いてあったので
解らなくならないように、そっとまとめて隅に置く。
ケンちゃんは玄関の方で誰かと電話で喋っていた。
「・・・悪いね。じゃぁポストに鍵入れておいて・・・じゃ」
私は勝手にほとんど飲み物しか入ってないような冷蔵庫から缶ビールを1本取り、
プルタブを開け一口飲んだ。
電子レンジで温めたお弁当を持ってケンちゃんが戻ってきた。
私のはきのこの炊き込みご飯と焼き鮭のお弁当で、ケンちゃんのはカツ丼だ。
「いただいてまーす」
と缶ビールを高く突き出した。
ケンちゃんはグラスを持ってきて、
ウーロン茶のペットボトルを注いでる。
「えーー?飲まないの?」
「遠野を送っていかなきゃなんないもん」
「えー、いいよー」
「よくないだろ」
「じゃー朝までいるからいい」
「いるからいいって・・・そんなわけにはいかないだろ・・・
ここ、男ん家だぞ・・・」
「意外と固いんだね~?ケンちゃんさー、女の子選り取り見取りなんでしょ?
その中に私も入れてー」
「ばーか!くだらねーこと言わないでさっさと食え」
かき込むようにカツ丼を食べるケンちゃんを見ながら、ビールを飲む。
少し酔っ払ってきた私はポツポツと話し出した。
歩く方向はケンちゃんの家に向かっている。
お酒を販売しているコンビニで、
お弁当とスナック類、焼酎、安いワインなどを買う。
缶ビールを手に取ろうとしたら、
それはあるから、と言われ棚に戻す。
コンビニから歩いて程なくといったところにケンちゃんが住むアパートはあった。
普通の、学生が住むような木造モルタルの2階建てアパート。
新しくも古くもなさそうなところで、そこの1階の角部屋に通される。
玄関の中にMTBを入れるのは、以前盗まれたかららしい。
「散らかっているけど」と言ってる割には・・・
まぁ男の子の部屋ならこんなもんだろう。
散乱している雑誌をまとめて、横にやり、床に足を投げ出して座った。
コタツ兼座卓のテーブルの上には
レポート類やガスや電気の領収書が置いてあったので
解らなくならないように、そっとまとめて隅に置く。
ケンちゃんは玄関の方で誰かと電話で喋っていた。
「・・・悪いね。じゃぁポストに鍵入れておいて・・・じゃ」
私は勝手にほとんど飲み物しか入ってないような冷蔵庫から缶ビールを1本取り、
プルタブを開け一口飲んだ。
電子レンジで温めたお弁当を持ってケンちゃんが戻ってきた。
私のはきのこの炊き込みご飯と焼き鮭のお弁当で、ケンちゃんのはカツ丼だ。
「いただいてまーす」
と缶ビールを高く突き出した。
ケンちゃんはグラスを持ってきて、
ウーロン茶のペットボトルを注いでる。
「えーー?飲まないの?」
「遠野を送っていかなきゃなんないもん」
「えー、いいよー」
「よくないだろ」
「じゃー朝までいるからいい」
「いるからいいって・・・そんなわけにはいかないだろ・・・
ここ、男ん家だぞ・・・」
「意外と固いんだね~?ケンちゃんさー、女の子選り取り見取りなんでしょ?
その中に私も入れてー」
「ばーか!くだらねーこと言わないでさっさと食え」
かき込むようにカツ丼を食べるケンちゃんを見ながら、ビールを飲む。
少し酔っ払ってきた私はポツポツと話し出した。