【短編】隣にいる君が

気にはなるけど

季節はもう銀杏も黄色く色付く頃となっていた。

相変わらずバイトの日々。
大学でサークルもオールラウンドとかに入ってみたけど、
意外とつまんなかったし。
居場所が必要かもと入ってみたけど、いろいろ面倒臭かった。
学食の場所取りとか、先輩に気を使うのとか、
話を合わせるのとか。

そんでもって恋愛ゴタゴタに巻き込まれて、
それ以来足が遠のいているって感じ。


2ヶ月くらい付き合ったタクヤとはあんなにラブラブだったのにまさか二股野郎だったなんて!
しかも同じサークルの「歩くおっぱい」の異名を持つユキと?
そういうことがあると、男ってなんだかなぁと思う。
結局、胸かよ!みたいな。って私の負け惜しみか。

でも2ヶ月の間にはチューもしたし、エッチもしたんだけどな。
それなりに気持ちもよかったし、楽しかったし、幸せだった。


また誰かとそういうことするようになるのかな?
そんな日がいつか来るのかな?


で、結局空いた時間にバイトを入れ、精を出す日々。

何かに没頭できるっていうのは精神的にいい。
しかもお金も溜まるし。

そしてあの日以来、ケンちゃんに会える楽しみというオマケがついた。
でも何があるってワケではない。
ケンちゃんは相変わらず意地悪だし、スケベだし、ぶっきら棒で何を考えてるんだか。

でも思わずシフト表をチェックし、同じ日に入れちゃったりしてる私。
でもなかなかケンちゃんは書きこまないので、いつもぎりぎりで
変な時間しか空いてなかったりするんだけど。
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