【短編】隣にいる君が
その日は金曜日で、しかも給料日が重なり、店内は凄いことになっていた。
休む間もなく、といった感じ。
伝票は次々に上がってくるし、汚れた食器はどっちゃりだし。
また間が悪いことにバイト仲間が1人風邪引いたとかで休んでいるし。
私とケンちゃんともう1人の女の子のエミちゃんと3人で仕事を回していくのは本当にキツくて
22時閉店なのに、最後のお客さんが会計を済ませて帰っていったのは閉店時間を20分も過ぎてのことだった。
エミちゃんはお客さんが帰ると、私の所へやってきて手を合わせた。
「ごめん!実は・・・今日彼氏がうちで待ってんだ・・・片付け任せちゃってもいい?
今度何か埋め合わせするから!」
厨房の中はいくつものガスコンロのせいで暑い。
「ええっと・・・」返事に困りながら
汗を手の甲で拭いているケンちゃんをちらっと見る。
ケンちゃんは、私たちを一瞥し、
「しょーがねーな、早く帰ってやれよ。彼氏、腹すかせて待ってんだろ?」
と言った。
「すみません、星野さん!」
「おつかれ」
「おつかれさまでした~」
慌ててエプロンを取りながら、ロッカールームに急ぐエミちゃんを見送り、
私はまだまだ終わりそうにもない汚れた食器の山を恨めしく見つめた。
思わず、大きくため息。
休む間もなく、といった感じ。
伝票は次々に上がってくるし、汚れた食器はどっちゃりだし。
また間が悪いことにバイト仲間が1人風邪引いたとかで休んでいるし。
私とケンちゃんともう1人の女の子のエミちゃんと3人で仕事を回していくのは本当にキツくて
22時閉店なのに、最後のお客さんが会計を済ませて帰っていったのは閉店時間を20分も過ぎてのことだった。
エミちゃんはお客さんが帰ると、私の所へやってきて手を合わせた。
「ごめん!実は・・・今日彼氏がうちで待ってんだ・・・片付け任せちゃってもいい?
今度何か埋め合わせするから!」
厨房の中はいくつものガスコンロのせいで暑い。
「ええっと・・・」返事に困りながら
汗を手の甲で拭いているケンちゃんをちらっと見る。
ケンちゃんは、私たちを一瞥し、
「しょーがねーな、早く帰ってやれよ。彼氏、腹すかせて待ってんだろ?」
と言った。
「すみません、星野さん!」
「おつかれ」
「おつかれさまでした~」
慌ててエプロンを取りながら、ロッカールームに急ぐエミちゃんを見送り、
私はまだまだ終わりそうにもない汚れた食器の山を恨めしく見つめた。
思わず、大きくため息。