さんまのあたま
別に 頭を捨てても
いっこうにかまわない
はずなのだが、
どうもあの苦さは
苦手である。

人間は生きるために
他の動物の肉を喰らう。
そのことに罪の意識あっては
ならない。
生きるための所作は
誰の咎めも享受するものではない。

大昔の諸先輩方は
食い扶持のためだけに
未知の世界に旅立ち
争い続けた。

ところで
もし、今 私が
飢えに苦しんでいたのなら、
秋刀魚の頭も
何の迷いもなく
喰らっていたに
違いない。
予想ではカルシウム摂取には
よほど、秋刀魚の頭は
効果を発揮しそうである。

腹いっぱいだからといって
捨てるのも
どうなのだろうか。
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