チッサイ、オッサン
肩に乗ったオッサンは、そっと俺の首に短い腕を回した。


「な、なにを……」


ビクッと反応した俺を無視して、優しく優しく俺の首を抱き締める。


ただならぬ空気を感じて、ゆっくりとオッサンの方に顔を向けた。


ちょうど俺の頬の位置にオッサンの顔がある超至近距離。


首を抱き締めたままオッサンは一瞬だけ俺を見上げた。


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