チッサイ、オッサン
無理して笑顔を作る口元が小刻みに震えている。


一生懸命笑おうとしているけど、涙がボロボロと止まらなくて複雑になっていくその表情。


そこで俺はハッとした。


オッサンの体が少しずつ透明になってきているじゃないか。


「なに!?どうしたの!?」


俺は慌ててオッサンを掴もうとして出した手を、止めた。


< 172 / 216 >

この作品をシェア

pagetop