チッサイ、オッサン
俺の言葉を聞いて、真っ直ぐにこっちを見上げるじいちゃん。


その顔は今にも泣き出しそうで、への字にした口を震わせながら、いっぱい溜まった涙を落とさないように堪えている。


その顔を見た瞬間、俺は叫んで走り出した。


「じいちゃーん!!」


じいちゃんも両手を広げて俺に向かって猛ダッシュし始める。


あぁ、このためのストレッチだったんだ!と心の中で叫ぶ俺。


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