チッサイ、オッサン
伏し目がちだった俺は、びっくりして思わず正面の近藤を二度見てしまう。


お、鬼だ!!こいつ激鬼!!


でも本心を素直に言えなくて、俺は引きつりながら力なく笑って流した。


そこに店員がやってきたから、俺らはとりあえず軽く注文して本題に入り始めた。


「それで、相談なんだけど……」


昨日の出来事を緊迫感あふれる身ぶり手ぶりを加えて、なるべく詳しく近藤に伝えていく。


もちろん号泣したのだけは省きだ。


「……で、そのオッサンがまだいるかもしれないから家に帰りづらくてさ。これって祟られたのかな?俺ヤバイ?」


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