チッサイ、オッサン
近藤の言葉を待ってゴクリッと生つばを飲む俺。


「佐々木さんだ」


そんなカチカチの俺を真っ直ぐ見ながら、近藤はキッパリと誰かの名字を言い放った。


「佐々木……、さん?」


な、なに?佐々木さんって!?しかもよく聞くぞ!?


いまいち理解仕切れない俺に近藤が真剣な顔で続ける。


「そう、佐々木さん。でも残念なことにその正体はまだ解明されてないんだ。そのオッサンについてわかるのは名前だけ」


「え!?名前しかわからないの!?それで俺は佐々木さんをどうすれば部屋から追い出せんの!?」


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