チッサイ、オッサン
小さなライトの光で浮かび上がる薄ぼんやりした部屋が、これまた必要以上に気持ち悪い。


「こ、怖い……」


とてもその雰囲気に耐えられなくて急いで部屋の電気もつけた。


そしてゆっくりと注意深く辺りを見回す。


「オッサン、……いない?」


とりあえずオッサンにいきなり襲われて、部屋から飛び出す妄想はクリアした。


「よかった、でもまだ気は抜けないぞ」


買ってきた雑誌をテーブルに置き、テレビをつけようとリモコンを持つ。


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