チッサイ、オッサン
「なんかの儀式かよ。でも誰かに見られるわけでもないし、とりあえずいいか。神様ごめん」


その後もお札が乾けばいそいそと濡らしてきてくれるオッサン。


うなされながら見る後ろ姿に、なんだかホロリとしてしまった。


「そういえば、具合悪い時っていつも一人で不安だったっけな……」


一人暮らしを始めてからの生活を振り返って、オッサンの温かさにしみじみしながらウトウト眠って朝を迎えた。


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