歌姫はギタリストに恋をする゚*。

大切なもの

「『歌姫sAra.の、今後のツアーに期待が集まる』だってよ~」


新聞記事の、最後の文章を読む健二。





ったく…

ツアーをなんだと思ってんの??


私がこれからも、慶のことをぺラペラしゃべるなんて思ってたら、大間違いなんだから!

この前のは、ツアーの初日ってこともあったし…


あんな素敵なサプライズもあったから…

ちょっと舞い上がっちゃっただけだよ。





「sAra. ちゃんたち、もうすぐ着くからね」

「はーい」


スタッフにそう言われ、身の回りにあるゴミを片付けたり、

荷物をまとめたりする私たち。




まるで修学旅行だ(笑)










がやがや

がやがや




「駅前に止めてある、ワゴンに乗ってね!」

「うん」

「きっと駅前はやばいことになってるから、ファンサービスは程ほどにね(汗)」

「はいはい(笑)」



目的地の駅に到着した私は、マッスーやスタッフにガードされた状態で、新幹線乗り場から、外に向かって歩いていた。
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