歌姫はギタリストに恋をする゚*。
「…そうなの・・なら少し安心したわ…」


ちょっとだけ出た涙を、沙知絵さんは手で拭った。




沙知絵さんの気持ちは、痛いほどわかった…


ついついマイナスに考えてしまったり…

不安になってしまう…

それは私も同じだった。





ガラガラガラ…




「あなた」

「おう。検査‥終わったのか?」


病室のドアを開けたのは、浩司さん。

浩司さんは荷物を持ち、静かに病室に入って来る…

私は浩司さんに、小声で挨拶をした。




「検査結果は明日みたいなのよ。今日は安静にって…」

「そうか…慶は・・寝てんのか…?」

「…ええ。疲れちゃったみたいで…」


浩司さんも沙知絵さん同様に、寝ている慶をみて心配そうな顔をした。




「…とりあえず・・お昼食べるか。持ってきたぞ」


浩司さんが、荷物から重箱やタッパーが入ったカバンを私に見せた。



「これ…」

「今朝、私が作ったのよ。sAra.さん、ろくに食事してないと思って…」

「本当ですか?嬉しいっ」


浩司さんと沙知絵さんは、持ってきた重箱やタッパーを、机に広げてくれた。





「嬉しいな。沙知絵さんのお料理がまた食べれるなんて♪」
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