歌姫はギタリストに恋をする゚*。
「sAra.ちゃん。このデザインどお?」


亜季ちゃんが、私の爪をネイルしながら言う。




「かわいい♪」

「じゃあ、こんな感じでやるねー」

「はーい」


何事もないような日常。

スタッフや同業者たちは、私に慶のことを触れてこない。

みんな私に気を使っている…


楽屋のテレビは、切ったまま。

きっと…ワイドショーやニュースは、私の話題で持ちきりだから。

スタッフは気を使って、私にテレビを観させないようにしてるんだ…




ブログをアップしてから…

結構な時間がたっている…


もう9時か。



“〜〜♪〜♪♪”


!!

すると、机に置いていた私の携帯が鳴った。




「亜季ちゃん、ちょっとごめんっ」

「はいよー」


ネイルを中断し、携帯を持って楽屋を出る私。

携帯画面を見ると…




【着信 沙知絵さん】


やっぱり…!



私はすぐに電話に出た。






「もしもし!?」

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