歌姫はギタリストに恋をする゚*。
『あ、sAra.さん…今大丈夫かしら?』

「全然大丈夫です!慶の検査結果はどうでしたか?」

『今日の昼間、先生からお話があってね…慶の体にはなんの異常もないって。脳もおかしくなってないから大丈夫みたい…』

「良かった…」


体中の力が、一気に抜ける…




『検査はどこも異常なしだけど…完全に元気になって、退院するまで、これからはリハビリが必要みたいなの…』

「リハビリ…」

『ええ。半年間も体を動かしてないわけだから…筋肉を使ってないわけでしょ。要は筋肉が固まってるのよね。それを正常に戻すには、少しずつ体を動かして、リハビリするしかないみたい…』

「なるほど…」

『頑張れば、半年くらいで退院できるんですって。もしかしたら、一年後くらいには仕事復帰できるかも!』

「…そうですね!」


涙をぐっと我慢する私。





『慶もね…“早く仕事したいから、リハビリ頑張る”って言ってるのよ』

「そうですか…」


本人も頑張る気なら、心配いらないかな。



『それでね…慶からsAra.さんに伝言なんだけど・・・』

「伝言…?」


慶から?




『…慶が・・リハビリ中は、sAra.さんにあんまりお見舞いに来て欲しくないって言ってるのよ』

「え…」


どうして……


胸がズキッと痛む。
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