歌姫はギタリストに恋をする゚*。
「え、っと……(汗)ちょっとまぁ…色々あって・・」

「“色々”って…?」

「実は……」




ガラガラ……


!!!

私が話そうとした瞬間、病室のドアが勢いよく開いた。






「ハァハァ…」

「マ、マッスー!」


病室のドアを開けたのは、ちょっとメタボ気味の、太った中年の男性。

先ほど話した私のマネージャーだ。




「マッスー…ごめんなさいっ!逃げ出したりして‥私・・・・・」

「よ、良かった―――」


!?

私が全力で謝ると、マッスーはその場に倒れ込んで泣き出した。





「マッスー…?」

「良かったね、sAra.ちゃん…五十嵐くん…目……覚まし・・・・本当良かったね」

「・・・・ぅ‥ん」


マッスーの言葉に、また目が涙でにじむ。





「マッスー…ごめんね。私・・・・」

「いいんだよ、そんなの…。今日はいいよ…もういい・・」


マッスーは床にあぐらをかいて座り、そう泣きながら言った。

私はぽつりと「ありがとう…」と、つぶやいた。






「五十嵐くん…体はどこもおかしくないのかい?」


泣きながら立ち上がり、慶に近づくマッスー。
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