MFNゲノム


「千万回の恋してるというよりも~♪もともっと・・・」


「もしもし!シュウヘイ!おはよーっす。」

チエの電話で目が覚めた。

「ねえねえ、レポートやった?
私ド忘れしてて、終わったの3時だよー。
それからなんかみなぎっちゃって、ずっと起きてたんよ。」

チエは言葉の最初にアクセントをつける癖がある。
しゃべり出す度に、頭がキーンとなった。


「お前どんだけだよ!
俺なんてレポートよりもこの暴れん坊な頭と戦ってて、やさしさを半分もらってスヤスヤ寝てたというのに。」

「え?大丈夫?頭痛いの?」

「お前の声聞いたら、よみがえってきたわ。」

「ちょと、何それー。失礼なこと言うな女神にむかって!」

「ああ、女神様。ごめんなさい。」

「それよりレポートどうすんの?さすがに今日出さないと単位ヤバイっすよ!」

それを聞いて、昨日の不愉快なドッキリを思い出した。
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