MFNゲノム
「じゃあ、今日終わったら、お祝い行かなきゃダネ!」
マリコはそう言ってくれた。
「俺らん時は、お前1人で祝ってくれたけど、今日は俺ら2人で!」
「そうそう、あん時はチョー嬉しかった!今日はお返しにオゴるからさ!」
アキヒロとマリコの優しさが、何故か俺の心に響かなかった。
「ありがとう!じゃあチエにも言っとくから。」
俺はそう言って、食べ終えたトレーを持って立ち上がった。
次の授業で、チエに会う。
今日、アキヒロとマリコがオゴってくれるって。
心のメモ用紙に書きとめておくように、俺はその連絡事項だけを反芻していた。