MFNゲノム
「俺たち、付き合うことになったから。」
1年前、アキヒロはそう俺に言った。
正直、俺はビックリしていた。
この2人がくっつくか!?
それほど意外な組み合わせだったのだ。
アキヒロは学部でも明るい奴で、俺は入学したときから仲がよかった。
しかし、ノリがよすぎるというかチャラ男というか、軽い男と言われてもしょうがない要素を兼ね備えていた。
「なんか、そういうコトになっちゃった!」
アキヒロの後、マリコは少し恥ずかしそうにそう言った。
マリコはこじゃれた外見やしゃべり方とは裏腹に、純愛小説なんかをよく読み、本当に好きになった人としか付き合わない。
一本芯の通った女。
そういうイメージがあった。