MFNゲノム


「パチパチパチパチ!」


控え室に入った俺とチエに、アキヒロとマリコを含めた学部生数人が拍手した。

チエは顔を赤くしていたようだった。


「よっ!おめでとさん!」
「チエ、よかったね!ずーっと待ってたモンね!」

アキヒロとマリコが祝福の言葉を俺たちに述べた。


「ちょっと恥ずかしいからやめてくれよ!」

俺はそう繕って席についたが、実際は恥ずかしさはあまり感じていなかった。
それよりも横で顔に手をあてて、落ち着かない様子のチエを冷静に見ていた。


それから1時間ほどそこで、さながら結婚記者会見風に質問攻めを受けた。
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