MFNゲノム
「いらっしゃいませ!4名様で…あーあんたたちか!」
俺はドキっとした。
そこには、蓋をしておいたはずの過去の顔があった。
ショウコがいた。同じ学部で、1年前に別れたショウコだ。
「今日はちょっとしたパーティーだから、サービス満点でね!」
「シュウヘイがやっとチエにコクったんだよ!」
アキヒロとシュウヘイは臆面もなく、ショウコに報告した。
「そっかー、やっとだね。おめでとー。」
ショウコはそう答えると、俺たちを席へといざなった。
しょうがない。しょうがないけどさ。
俺は1人、心臓の鼓動を早めていた。
もう、終わったこと、なのに。