好きになっても、いいですか?

(ああ!この人は、昼間芹沢さんといた清掃員か)


「まぁ、一応そんなところですが、何かありました?」
「いや、なんにもないけど……あの子いい子だろう?人がいいというか……今も、なんだか誰かの代わりに仕事して。私も昼間に助けて貰ってね。可愛がってやって下さいよ」
「仕事……?」


清掃員のおじさんは、麻子を思い出して一人頷きながら熱弁していたが、敦志は彼の言った“代わりに仕事して”というフレーズに引っかかる。


「仕事っていうのは、どこで、いつですか?」
「えぇと、確か7階の……企画課だな!今さっきの話だよ」


それを聞いた敦志は、清掃員のおじさんにお礼を言ってエレベーターへ向かった。
到着したエレベーターに乗るなり、7階を押す。

目的の階に着いたエレベーターが扉を開けると、真正面の部屋に灯りが付いているのがすぐにわかった。

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