好きになっても、いいですか?
*
「――――え?」
「……邪魔が入った」
「……本当に秘書課に配属になったり、社長付きになったり、って、運のいい女ね」
「しばらくは、おれも大人しくしてなければ首を切られそうだ」
先程の緊迫した空気とは一転して、静かな空気が流れている常務室で2人はトーンを落として話をしていた。
「惜しいことをしたな」
一人は反省の色が伺えない、中川。
「……もう結構です。他にあたりますから」
不機嫌そうに答えるのは、美月だ。
「――まぁ、そのうちチャンスはくるさ」
中川の腕に捕まりながら、美月の頭の中は“次”のことでいっぱいだった。
(のうのうとしてられるのも今のうちよ、芹沢麻子――――)
「――――え?」
「……邪魔が入った」
「……本当に秘書課に配属になったり、社長付きになったり、って、運のいい女ね」
「しばらくは、おれも大人しくしてなければ首を切られそうだ」
先程の緊迫した空気とは一転して、静かな空気が流れている常務室で2人はトーンを落として話をしていた。
「惜しいことをしたな」
一人は反省の色が伺えない、中川。
「……もう結構です。他にあたりますから」
不機嫌そうに答えるのは、美月だ。
「――まぁ、そのうちチャンスはくるさ」
中川の腕に捕まりながら、美月の頭の中は“次”のことでいっぱいだった。
(のうのうとしてられるのも今のうちよ、芹沢麻子――――)