好きになっても、いいですか?

「でも、あの女参加しないんじゃ……」
「そうね……」


2人はそれぞれ何かを考えるようにして黙った。

そして、やはり先に口を開いたのは先輩である麗華だ。


「まあ当日にでもなんとかなるでしょう」
「え?」
「あなたは、芹沢麻子の携帯番号を調べておきなさい」
「は、はい」


普段は見せない“裏”の顔を見せ合う2人は、それからすぐに“表”の顔を作って仕事に戻った。

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