好きになっても、いいですか?
02
*
(――額が、冷たい……。この人影と手は……?)
「しゃ……ちょ、う?」
薄ら目を開けて、麻子が言った。
ぼやけた視界から見えてきたのは黒髪で、メガネを掛けて――――。
「残念」
「さっ、早乙女さん!?」
そこにいたのは、心配そうに覗きこむ敦志の姿だった。
「あ……れ?私……。どれくらい、こんな――」
「心配しましたよ。時間にして10分程度ですが、救急車を呼ぼうかどうか迷ったくらいです」
「きゅっ……救急車!いえ、大丈夫です。すみません!」
麻子は慌てて起き上がって、事の重大さに気付いて謝罪する。
(――額が、冷たい……。この人影と手は……?)
「しゃ……ちょ、う?」
薄ら目を開けて、麻子が言った。
ぼやけた視界から見えてきたのは黒髪で、メガネを掛けて――――。
「残念」
「さっ、早乙女さん!?」
そこにいたのは、心配そうに覗きこむ敦志の姿だった。
「あ……れ?私……。どれくらい、こんな――」
「心配しましたよ。時間にして10分程度ですが、救急車を呼ぼうかどうか迷ったくらいです」
「きゅっ……救急車!いえ、大丈夫です。すみません!」
麻子は慌てて起き上がって、事の重大さに気付いて謝罪する。