好きになっても、いいですか?
「本当にもう、大丈夫ですから」
「――いえ。もう少し休んでいて下さい。顔色がやはり良くない」
「や、本当に……早乙女さんは戻って下さい」
「言うことを聞いて」
麻子の気遣いを、敦志が一蹴した。
目の前の敦志は、私服のせいか、いつもの会社での雰囲気と変わって感じられた。
「……すみません。だけど私、ここはちょっと……」
「ああ。大勢いると確かに落ち着かないか。ちょっと待ってて」
草むらにタオルを引いた上に自分が横たわっていたのに気付く。そんな優しさが、さらに申し訳なくなり、すぐにそれを綺麗に片づけると敦志の戻りを待った。
(……?そういえば、なんか違和感が)
麻子はさっきの敦志に違和感を感じて首を傾げた。
雰囲気だけでなく、何かが。