好きになっても、いいですか?
*
純一には感謝もしなければならない。そして、今度こそ、兄として幸せになってほしい。
敦志は常に、そういう想いを持ち続けている。
『芹沢さんは、純一くんのことどう思ってる?』
『そんな彼を少しでも支えられたら――本心でそう思うから、今こうして純一くんの傍にいるんだけど』
『だけど――――』
だけど
「計算外だ、こんなことは」
敦志は拳に力を込めて、車の窓を一度叩いてそう呟いた。
純一には感謝もしなければならない。そして、今度こそ、兄として幸せになってほしい。
敦志は常に、そういう想いを持ち続けている。
『芹沢さんは、純一くんのことどう思ってる?』
『そんな彼を少しでも支えられたら――本心でそう思うから、今こうして純一くんの傍にいるんだけど』
『だけど――――』
だけど
「計算外だ、こんなことは」
敦志は拳に力を込めて、車の窓を一度叩いてそう呟いた。