好きになっても、いいですか?

02



「や、め……」


どうしようもない。

やはり、こんなふうに一対一になる場面だと、自分は弱者なのだと思い知らされる。

けれど中川の時のような嫌悪感は感じない。


自分でもわからない。



「敦志が、好きか?」



(どうしてそんなことを聞くの―――?


あなたには決められた人がいるんでしょう?)



「そう……いうふうに……思ったことは、ない……」






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