好きになっても、いいですか?
renewal:一新
01
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『辞表は受け付けない。明日、遅刻してもいいから出社するように』
麻子は昨夜、そう告げられた為に再びオフィスの前に立っていた。
(そう言われてもIDもないし……)
「何をなさってるんですか」
外でうろうろとしていると、後ろから声を掛けられて慌てて振り向いた。
「さ、早乙女さん!!」
「そんなに挙動不審になっていたら、警備員にチェックされますよ」
握った手を口に充てて笑いながら敦志はそういうと、麻子を先導するようにオフィスの自動ドアを潜り抜けた。
「はい。お返しいたします」
敦志に差し出された自分のIDカードを受け取ると、難なく中へと入ることができた。
『辞表は受け付けない。明日、遅刻してもいいから出社するように』
麻子は昨夜、そう告げられた為に再びオフィスの前に立っていた。
(そう言われてもIDもないし……)
「何をなさってるんですか」
外でうろうろとしていると、後ろから声を掛けられて慌てて振り向いた。
「さ、早乙女さん!!」
「そんなに挙動不審になっていたら、警備員にチェックされますよ」
握った手を口に充てて笑いながら敦志はそういうと、麻子を先導するようにオフィスの自動ドアを潜り抜けた。
「はい。お返しいたします」
敦志に差し出された自分のIDカードを受け取ると、難なく中へと入ることができた。