家政婦のメイド派遣します!
「お前たち結婚するんだって? 桃子じゃない奴と。」

桃子がいなくなったのを確認して蒼が隠し持っていた煙草に火を付けた。

そして2人の前に有るソファにどっかりと座りこむ。

「彼女に選ばれなかった方が、仕方なく結婚するんです。」

蒼の発言がさも心外だと言わんばかりに祐樹が顔をしかめる。

「しょうがないだろ、桃子は1人なんだから。」

祐樹の隣で直樹が飲みかけのコーヒーに口をつけた。

「アイツは選ばないぞ。」

「どういう事です?蒼さん。」

「どういう事だ?蒼兄。」

2人の視線が一斉に蒼に向けられた。

「お前たちは桃子の事を景品とでも思っているのか?欲しいものは1つしかない
から、貰えなかった方は別の景品で我慢するとしか聞こえないんだよ。」

蒼は怒鳴るわけでもなく淡々と彼らに語った。

「桃子は一生懸命考えているぞ。3人で一緒にいる方法を。」
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