生きる。
死。
Mちゃんが亡くなった。


夜中に事故にあったとの事だった。
その日私は(その頃は特に)病んでいたので、ODをして寝ていた。
起きて留守電を聞いて、意識も朦朧としたまんま朝の5時頃、
自転車で家を飛び出した。
彼女の家に行き、(勝手に鍵を開けて)中に入ると、
ご家族の方は皆疲れたようで寝ていた。
なのでそのまま家を後にし、帰ろうとした。

が。

足が震えて自転車がこげなかった。
自分でもびっくりした。
しょうがないので当時近くに住んでいた叔父の家に避難。
落ち着いた所でなんとか自力で家に帰った。

それから、確か3日後。
また私の携帯が鳴った。
彼女のお母さんからだった。
気が動転してたのでよく覚えてはないけれども、「今夜が山だ」との事だった。
彼女のお母さんに向かって「は?」と言ったのだけは覚えている。
その日、確かその日、病院に行った。
とても、痛々しかった。ICUで眠る彼女。
泣くお母さん。私は慰めることしか出来なかった。

そして運命の日。確かお見舞いに行った翌日。
夜、7時くらい、電話がかかってきた。
その日私は何か直感的なものを感じたのかなんなのか解らないけど、
ピアスの穴を開けた。多分痛みで紛らわせたかったんだと想う。

電話はたった一言。彼女の友達から。
「息を引き取った」との事。
その時だけ、親の前で大泣きした。「駄目だった」って泣き叫んだ。

その後病院に直行。
よく、人は死んだら「ただの抜け殻、肉の塊」なんて言うけど、私はそうは想わなかった。
魂が亡くなっても尚、私は彼女が愛おしかった。

お葬式は割愛。
話がぶっ飛ぶけれども。

後日、形見分けをした。
私が頂いたのは服、エレキギター、ピアス、その他アクセサリー類。
今でも大事に保管している。

彼女が亡くなるちょっと前に、ゲームセンターで取ったお揃いの指輪があったのだけども、
残念なことにその後またODして病院に運ばれた時に失くしてしまった。




彼女のピアスは、今でも私の右耳で揺れている。
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