白の森
森の魔物
町の近くの深い森の中には、魔物がいると言われている。
入ったものが誰も帰ってくることがない迷いの森。
森の魔物が、森を自在に変え、人を捕らえてしまうのだそうだ。
「くそっ!完全に迷ったな」
「これ以上進むのは無理だな。ここで、野宿するしかないな」
二人は、魔物を討伐という命を承けた、軍人だった。優秀で腕が立つ二人だったが、森に入ってすぐに迷ってしまった。
「だから、あんたは残ってろっていったんだ。スタンさん」
「お前だけをこんな森に行かせられるわけないだろ」
「大佐のあんたは普通は、司令部で待っているのが普通なんだぞ」
「アッシュ、部下を守るのが上官の役目だ。お前だけを危ない目に合わせるわけにはいかない」
「あんたって人は」
スタンの副官ではあるアッシュは、スタンを尊敬していた。
恐持てのビジュアルに似合わず、穏和で和と義を重んじている。誰にも優しく、皆から愛される男だった。
彼の目指す理想のために戦うとアッシュは心に誓っていた。
こんなところでスタンを失うわけにはいかない。
「魔物っていう奴も、こんな森に一匹じゃ淋しいのかもな」
スタンは呟いた。とことん優しい男だ。
入ったものが誰も帰ってくることがない迷いの森。
森の魔物が、森を自在に変え、人を捕らえてしまうのだそうだ。
「くそっ!完全に迷ったな」
「これ以上進むのは無理だな。ここで、野宿するしかないな」
二人は、魔物を討伐という命を承けた、軍人だった。優秀で腕が立つ二人だったが、森に入ってすぐに迷ってしまった。
「だから、あんたは残ってろっていったんだ。スタンさん」
「お前だけをこんな森に行かせられるわけないだろ」
「大佐のあんたは普通は、司令部で待っているのが普通なんだぞ」
「アッシュ、部下を守るのが上官の役目だ。お前だけを危ない目に合わせるわけにはいかない」
「あんたって人は」
スタンの副官ではあるアッシュは、スタンを尊敬していた。
恐持てのビジュアルに似合わず、穏和で和と義を重んじている。誰にも優しく、皆から愛される男だった。
彼の目指す理想のために戦うとアッシュは心に誓っていた。
こんなところでスタンを失うわけにはいかない。
「魔物っていう奴も、こんな森に一匹じゃ淋しいのかもな」
スタンは呟いた。とことん優しい男だ。