白の森
ティアを背中に庇いながら、猪を切り捨てる。

「アッシュ!」

「オレがお前を守る」

「余計なことをしないで!ここは私たちの家なの!私が守るものなの、あなたは関係ない」

関係ない

その言葉がアッシュの胸をえぐる。

「だから、守りたいんだ。ティアが大事だから」

こんな時だからこそ伝えたい気持ちがあった。

「女は男が守るものだ。ティアはオレが守る」

「アッシュ…」

ティアは刀を握り直して立ち上がった。
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