白の森
それに答えるように高い狼の声が聞こえた。

「狼?。でも違う声も…」

ティアはおちつている。

声が聞こえた森の方に視線を向けて、

「くる」

呟いた気がした。

森の奥から大きな音と共に、白く巨大な狼が飛びだして来た。

「狼!」

「違う山犬よ」

ティアは構えた。

だが、オーフェンはティアの前に立った。

「オーフェン?」

山犬は猪に飛び掛かり、それを簡単に仕留めてしまった。

それは一瞬の出来事だった。
< 108 / 130 >

この作品をシェア

pagetop