白の森
ティアは部屋に篭って出て来ない。

食事の時間になっても出て来ないティアが心配になってアッシュは、スープを温めてティアの部屋に向かった。

「ティア」

ノックをして名前を呼ぶがティアは答えない。

「ティア入るぞ」

アッシュはドアを開けた。

ティアはベッドにいた。

毛布を被り、長い髪が散らばっている。

「腹が減っただろ。スープ食うか?」

ティアは何も言わない。

「ティア…、オレはお前が思う程、綺麗な人間じゃない。お前の言うとおり汚いことばかりしてきた人間だ。そんなオレはお前に触っちゃダメだと思うんだ。お前は綺麗なままでいて欲しい」

それがアッシュの本音だった。

スタンとの約束があるが、それ以上にティアを汚してしまいたくないという気持ちが強い。
< 119 / 130 >

この作品をシェア

pagetop