白の森
「必ず迎えにくる」

スタンの言葉が蘇る。

諦めては駄目だ。自分達の部隊はどこよりも諦めが悪かったはずだ。

どんな逆境でも諦めないの精神で乗り切って来たじゃないか。

迎えを待つなんて、女や子どもじゃないんだ。

この森さえ出らればそれで良い。

アッシュは直ぐさま行動に移った。

ドアを少し引き外の様子を伺った。静まり返っていてステラの気配はない。

視線を下にずらすと、床にトレイが置いてあった。かけられている布を取ると食事が置かれていた。

まだ温かい所を見ると、置かれてから時間は経っていないようだ。

アッシュの心情を察し空腹を感じた頃に合わせて置いて行ってくれたのだろうか。
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