白の森
完全に周りを取り囲まれて逃げ道すら見つけられない。

狼達が一斉に飛び掛かって来る。咄嗟に顔を庇った。
地を揺るがすような咆哮が聞こえたと思った瞬間、目の前に白いモノが飛び込んで来た。

瞬きしている間に、狼達は叩き伏せられてしまっていた。

「また来たの!ヴォルフガウム!ここにはもう来ないでって言ってるのに」

ステラは手に持っている物を腰に構えた。

その構えは、戦う者の仕草に似ている。
< 50 / 130 >

この作品をシェア

pagetop